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新生児期からの保湿が重要~アトピー性皮膚炎発症率を3割減らす~

アトピー性皮膚炎の発症には、さまざまな要因が想定されておりますが、
皮膚のバリアー機能障害はそのうちの一つです。
皮膚のバリアー機能とは、
皮膚についた汚れなどが入り込まないようにブロックする機能や、
必要な水分を保持する機能です。
皮膚は外界と体内を隔てる重要な役割を担っているわけです。
この皮膚のバリアー機能を正常に保つために、
適切に保湿剤を塗布することがとても重要です。

新生児期から保湿剤を塗布することで、アトピー性皮膚炎の発症率を3割減少した
という国内発の論文があります。
Application of moisturizer to neonates prevents development of atopic dermatitis
J Allergy Clin Immunol 2014;134:824-30
http://www.jacionline.org/article/S0091-6749(14)01160-9/abstract

・アトピー性皮膚炎のリスクが高い新生児(両親や兄弟にアトピー性皮膚炎あり)が対象
・出生時~32週まで保湿剤を全身に連日塗布する群と塗布しない群をランダムに振り分け
・アトピー性皮膚炎の発症率/アレルゲン感作状況(卵白・オボムコイド)を比較
・保湿剤塗布群の方が、アトピー性皮膚炎発症率が32%少ない
・アレルゲン感作状況は、アトピー性皮膚炎、湿疹を発症した児と発症していない児を比較すると、皮膚炎・湿疹のある児の方が高値の傾向(オッズ比2.86;95%CI 1.22-6.73)
・保湿剤塗布する群と塗布しない群との比較では有意差なし

皮膚炎、湿疹病変のある児の方が卵白・オボムコイドのIgEがより高値だったということは、
皮膚をよい状態に保つことで、食物アレルギーや喘息などのアレルギー疾患の発症予防につながる可能性も期待されます。

もちろん、保湿剤塗布だけですべてが解決する訳ではありませんが、
何もしないよりは明らかによさそうですね。

“よく洗って清潔にし、皮膚バリアー機能維持のために保湿をする”
当たり前のことですが、とても重要です。

コメント 3件

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ピジョンのベビー用ミルキーローションを使っています。
夏になり、じっとり汗ばむことが多いので、ローションを塗ることで、毛穴がつまり、あせもになりやすくなってしまうのではないかと思い、たまにしか塗っていません。
ミルクローションを使うことで、あせもになりやすくなることはないのでしょうか?

2017/08/04 (Fri) 19:07 | 編集 | 返信 |   
院長  
夏は・・・

夏は、まず汗の管理が重要と思います。汗の管理をせずに保湿剤を塗布したら、汚れの上塗りようなものです。
必要に応じて1日数回、シャワーで汗や汚れを落として皮膚を清潔にし、そのうえで、”乾燥肌、かさつきがあるお子さん”は、保湿をして潤いを補ってあげると良いでしょう。
ひどい乾燥肌、アトピー性皮膚炎の患者さんは、夏場でさえもカサカサです。
まずは、皮膚を清潔に保つことを意識し、お子さんの皮膚の状態により必要に応じて保湿剤を使用すれば良いと思いますよ。

2017/08/04 (Fri) 20:54 | 編集 | 返信 |   
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ご丁寧なお返事をありがとうございます。
我が子は特に乾燥肌といった様子もないので、夏は汗の管理を第一に、保湿剤はスネや日焼けで黒くなったところなど、気になる部分を中心に使っていこうと思います。

2017/08/04 (Fri) 22:25 | 編集 | 返信 |   

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